不動産ポスティングの反響率を高める方法！チラシの作り方・配り方

不動産のポスティングは反響率が低いといわれています。しかし、配布エリアの選び方やチラシデザインを工夫すれば、反響率を大きく上げることが可能です。実際のデータと成功事例をもとに、効果的な方法をくわしく解説します。ポスティングの反響率が伸び悩んでいる…という方はぜひ本記事を最後までご一読ください。

不動産ポスティングの反響率

ポスティングで問い合わせを増やすには、まず業界の平均的な数字を知ることが大切です。目標を立てる際の参考にしましょう。

平均反響率は0.01〜0.3%

不動産業界のポスティング反響率は、平均で0.01〜0.3%といわれています。この数字は他の業界と比べると低めですが、不動産は高額な商品であるため、購入までの検討期間が長いことが理由です。

たとえば1万枚のチラシを配布した場合、1〜3件の問い合わせが来る計算になります。一見少なく感じるかもしれませんが、不動産の場合は1件の成約で大きな売上につながるため、費用対効果は十分に高いといえます。

反響率の計算方法

反響率は「反響数÷配布枚数×100」で計算します。たとえば5,000枚のチラシを配布して5件の問い合わせがあった場合、5÷5,000×100=0.1%が反響率です。

この数字を記録しておくことで、次回の配布計画を立てる際の重要な判断材料になります。配布エリアや時期によって反響率は変わるため、データを蓄積して分析することが成功への近道です。

1万枚配布で何件の反響が出るか

一般的な不動産ポスティングでは、1万枚配布すると1〜3件の反響が期待できます。反響があっても必ず成約につながるわけではなく、5件の反響で1件の成約が目安とされています。

つまり、1件の成約を目指すなら約1万枚の配布が必要です。ポスティング費用は1枚あたり5円前後なので、1万枚で約5万円かかります。しかし、不動産の仲介手数料を考えると、十分な投資効果が得られる数字といえるでしょう。

反響率を上げる配布方法

どこに配るかで反響率は大きく変わります。エリア選定と配布タイミングが成功のカギを握ります。

物件から半径2km以内に配る理由

不動産を探している人の多くは、今住んでいる場所の近くで物件を探します。半径2km以内であれば、普段使っているスーパーや病院を変える必要がなく、新生活をイメージしやすいためです。

また、子どもがいる家庭では、転校しなくて済むよう同じ学区内で探すケースが多く見られます。そのため、まずは物件から半径2km以内を中心に配布することで、効率的に反響を得られます。

配布エリアには生活に必要な施設の場所もチラシに載せると、さらに効果的です。

集合住宅と戸建てを選んで配る

ターゲットに合わせて配布先を選ぶことで、無駄なコストを削減できます。たとえば戸建て物件を販売する場合は、集合住宅に住んでいる人をターゲットにすると効果的です。

反対に、マンションを販売する場合は、古い戸建てに住んでいる人に配布すると反響が期待できます。このように「セグメント配布」と呼ばれる方法を使えば、配布枚数を抑えながら反響率を上げることが可能です。

配布先を絞り込む分、1枚あたりの費用は少し高くなりますが、結果的に費用対効果は向上します。

日曜から水曜に配布する

配布する曜日も反響率に影響します。多くの不動産会社は週末のイベント集客を狙って、木曜から土曜にチラシを配布します。そのため、この時期はポストの中がチラシであふれ、自社のチラシが埋もれてしまう可能性が高くなります。

日曜から水曜の間に配布すれば、他社のチラシと重なりにくく、目に留まりやすくなるでしょう。

配布エリアのデータを記録する

どのエリアに何枚配布して何件の反響があったかを必ず記録しましょう。データを残しておくことで、次回の配布で反響が見込めそうなエリアを選びやすくなります。

たとえば、Aエリアでは反響率0.2%、Bエリアでは0.05%だったとわかれば、次回はAエリアを中心に配布するという判断ができます。デジタルの地図ツールを使えば、配布履歴を視覚的に管理でき、より効率的な計画が立てられます。

反響が出るチラシの作り方

見た人が問い合わせたくなるチラシには共通点があります。デザインと内容の両面から工夫が必要です。

3ブロック構成でわかりやすく

チラシは上段・中段・下段の3つのブロックに分けて作ると、情報が整理されて読みやすくなります。人の視線は左上から右下へZ字に動くため、上段にキャッチコピー、中段に物件情報、下段に会社情報を配置するのが基本です。

情報を詰め込みすぎると読む気がなくなるため、余白を意識してシンプルなレイアウトを心がけましょう。

物件写真を大きく載せる

物件の外観や内観の写真は、チラシの中でもっとも重要な要素です。写真を大きく掲載することで、第一印象で興味を引くことができます。

とくに日当たりのよさや広さが伝わる写真を選ぶと効果的です。間取り図も忘れずに載せましょう。手書き風の間取り図を使っている会社もあり、温かみが出て他社との差別化につながります。

担当者の顔写真で信頼感アップ

不動産は高額な買い物なので、お客さんは信頼できる相手と取引したいと考えます。担当者の顔写真を載せることで「顔出しできるほど誠実に対応している」という印象を与え、安心感をもってもらえます。

また、顔が見えることで親近感も湧き、問い合わせのハードルが下がる効果もあります。笑顔の写真を選ぶと、さらに好印象です。

周辺施設の情報を入れる

物件の周辺にあるスーパーや病院、学校などの情報を載せると、新生活をイメージしやすくなります。とくに「駅まで徒歩5分」「小学校まで徒歩10分」といった具体的な距離を示すと、より実感が湧きやすいでしょう。

かんたんな地図を入れると、さらに親切です。生活に必要な施設が近くにあることがわかれば、物件への興味が高まります。

まとめ

不動産ポスティングの反響率は平均0.01〜0.3%と低めですが、工夫次第で大きく改善できます。まず物件から半径2km以内のエリアに絞って配布し、集合住宅か戸建てかでターゲットを選びましょう。配布は日曜から水曜がおすすめです。チラシは3ブロック構成で作り、物件写真を大きく載せ、担当者の顔写真で信頼感を出します。周辺施設の情報も忘れずに記載しましょう。配布エリアと反響数のデータを記録し、次回の配布に活かすことが成功への近道です。地道な改善を続ければ、反響率は確実に上がっていきます。